ガクチカを書こうとしている就活生のみなさん、「自分には書けるような経験が何もない…」と悩んでいませんか?学業やサークルで目立った実績がない、留学のような人目を引く経験もない。そんな就活生は案外多いのではないでしょうか。
そんな人には、アルバイトの経験を掘り下げてガクチカに使うのがおすすめです。この記事では、アルバイト経験をガクチカに書く時のポイントや注意点などをお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
アルバイトの経験をガクチカに書き出す時のポイント

まず、アルバイトの経験をガクチカに書く際に覚えておきたいポイントを2つご紹介します。
定量的な表現を心掛ける
「定量的な表現」とは、自分の努力や成果を、「具体的な数値・数量」で表現することです。
「地道にコツコツと努力しました」と書くよりも「3年間1日も休むことなく継続しました」と書いたほうが具体的でインパクトがあります。また、「来店者を増やすことができました」と書くよりも「来店者〇〇%増を達成しました」と書いたほうが成果をよりリアルに、事実として伝えることができます。
このように、できるだけ定量的な表現を盛り込むように心掛けましょう。
自分の考えや思いを表現する
「〇〇のアルバイトをして、△△に取り組み、□□という結果を出すことができました」と、「事実」だけを説明していませんか?それでは、試験官の心に響くガクチカにはなりません。
企業側が知りたいのはあなたの「考え」や「思い」です。困難に直面した時にあなたがどのように考えたのか、どのような思いで行動を起こしたのかを掘り下げて書きましょう。そうすることで、あなただけのユニークなガクチカになるのです。
ガクチカでアピールしやすいアルバイトでの経験
アルバイト経験をガクチカに書けるといっても、どんな経験でもよいというわけではありません。ガクチカでアピールしやすいアルバイト経験を確認しましょう。
成果を出せた経験
まず、アルバイトの中で、「売り上げや成績アップに貢献できた」「シフト管理など業務効率化を提案して成功した」など、問題解決に取り組んで成果を出せた経験があれば、非常に良いアピールになります。
その際には、上でご紹介した「定量的な表現」を使い、努力や成果を具体的な数字で伝えることも忘れないでください。
アルバイトを長期間続けた経験
定量的にアピールできるほどの成果がない、という人もいるかもしれません。そんな人でも、もし「ひとつのアルバイトを長期間続けた」という経験があれば、それがガクチカに使えます。
学業とアルバイトの両立は大変なことも多く、また、人間関係がうまくいかないなどの理由でアルバイトをやめてしまう人もいます。
そんな中、ひとつのアルバイトを長期間続けたということは、忍耐力や責任感の強さ、真面目さのアピールになります。
バイトで責任のあるポジションについて経験
アルバイトで、リーダーなど責任のあるポジションを任された経験があれば、ぜひガクチカに書きましょう。
複数いるアルバイト生の中からリーダーに抜擢されたという事実は、それだけで「仕事の能力が高く、人間的にも信頼できる人だ」「リーダーシップがある人だ」というアピールにつながるからです。
さらに、そのポジションで行った貢献も具体的に書くことで、より力のあるガクチカにすることができるでしょう。
顧客対応経験
飲食店などの接客業や塾講師などのように、「対人関係」が大切なアルバイトをしていた経験もガクチカとしてアピールしやすいものです。
これらの職種は、ひとりで黙々と作業をするような仕事と比べて、社会で必要なコミュニケーション能力を身につけている人だという印象を与えることができるからです。
接客でほめられた経験や、塾講師などで感謝された経験があれば、それもぜひガクチカに盛り込んで能力の高さを印象づけましょう。
ガクチカを聞かれる理由
そもそも、就職試験ではなぜ「ガクチカ」を聞かれるのでしょうか。的確なガクチカを書くために、今一度確認しておきましょう。
応募者の人柄や価値観を確認している
企業にはそれぞれに「求める人材像」があります。応募者がそれにマッチしているのかどうか、人柄や価値観を見極めることが非常に重要なため、ガクチカを通してそれらを確認しようとしています。
ですから、長所なら何でもよいわけではなく、志望する企業が求める人材像に沿ったアピールを心がけることが必要です。
自社に入ったら何ができるか確認している
人柄や価値観だけでなく、「入社後、何ができるか」という能力面もガクチカで見られています。「努力できる人か」「経験から学んで成長できるか」「問題分析力や課題解決力はあるか」など、入社後に必要となる力があるかどうかがチェックポイントです。
志望動機の原体験はあるのか確認している
ガクチカは、志望動機が表面的なものではないかどうかの見極めにも使われます。あなたがどんな経験をし、どんなやりがいを感じながら困難を乗り越えてきたのか、志望動機の「原体験」を確認することで志望度の強さを見ようとしているのです。
「これまでの経験から学んだことが、その企業で活かせる」という流れをきちんと示しましょう。
ガクチカでアルバイト経験をアピールする時の注意点

ガクチカでアルバイト経験をアピールする際には、いくつかの注意点もあります。ここでは4点お伝えしましょう。
企業名などは記載しない
アルバイト先の企業名を具体的に書くのはやめましょう。志望企業とどのような関係があるかわからないため、万一競合他社であった場合にマイナスの印象となる恐れがあります。
また、試験官が見ているのは、あなたがどこでアルバイトをしたかではなく、経験を通して何を学び、どう成長してきたかということです。それを忘れないようにしましょう。
略称や専門用語は避ける
「アルバイト」を「バイト」と書くような略称を避けるのはもちろんですが、アルバイト先で使われている専門用語や略称も、ガクチカでは使わないよう注意しましょう。
そうした用語はそのアルバイト内では常識かもしれませんが、試験官には理解されない恐れがあり、「読み手に配慮のない文章だ」と受け取られかねません。
守秘義務は絶対に守る
アルバイト先で知り得た機密事項は、ガクチカでも決して漏らしてはいけません。情報提供のようなつもりでガクチカに書いてしまうと、「守秘義務を守れない人物だ」「入社後も秘密を外部に漏らす恐れがある」などと判断されてしまい、大きなマイナスとなります。絶対にやめましょう。
通常業務をアピールしない
「勤務時間を守って働いた」「お客様への挨拶をしっかりした」などのように、やって当たり前のことをガクチカに書くのは、まったくアピールにならないためおすすめできません。
任された仕事の中で、あなたがどんな工夫をしたのか、その工夫によってどんな貢献ができたのかなどを、踏み込んでアピールすることが求められています。
ガクチカの基本的な書き方
ガクチカの基本的な書き方があります。そちらにも記事で詳しく紹介しているので参考にしてみてください。
まとめ
アルバイト経験をガクチカに書く時のポイントや注意点をお伝えしました。どう書き進めればよいか、イメージできたでしょうか。
ガクチカには、華やかな経験や特殊な経験を書く必要はありません。一番大切なのは、「あなたならではの経験」をしっかりと掘り下げることです。アルバイトで直面した問題に対して、何を考えどのように取り組んだのかをじっくり振り返り、わかりやすく伝えられるよう意識して書きましょう。
よいガクチカが書けるよう、お祈りしています!
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