就職活動中に必ずと言ってもいいほど用意しておかなければならないのが、「ガクチカ」です。「学生時代に力を入れたこと」のエピソードから、自分の人柄やどんな素質があるか、何を努力したかなどを相手企業に伝える必要があります。 しかし、学校生活を振り返ってみて「ガクチカがない…」と困っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、ガクチカがなくて困っている方に向けて、ガクチカの考え方や注意点を解説します。
ガクチカを考えるにあたっての勘違い

ガクチカを考えるにあたり、重視しなければならないのが本当に伝えたいのはなにか?という点です。ガクチカと聞くとアルバイトやサークル活動、ボランティアなどのエピソードを用意する方が多いです。しかし、ただアルバイト、サークル、ボランティアに参加したというだけではガクチカのエピソードとしては弱いです。
ガクチカを考えるにあたって意識しなければならないのは、「その活動をとおして自分が何を努力し、何を得たか」という点です。上記のような郊外活動だけでなく、学業や家庭内のことでも、自分の人となりや素質がわかるエピソードを用意することが大切です。
ガクチカで企業がみているポイント
ガクチカを考えるにあたって、なぜ企業が学生時代に力を入れたことを質問するのかを考えてみましょう。企業がガクチカからなにと判断しているのかを解説します。
モチベーション・意欲の確認
ガクチカのエピソードから、応募者がなににモチベーションを感じるのか、意欲的になるのかを判断します。応募職種や採用後の配属を考える際の参考になるだけでなく、社風に合っているか、求めている人物像かもチェックされます。ガクチカを考える際は、自分が意欲的に取り組んだことをメインにアピールするといいでしょう。
取り組む姿勢
ガクチカから、応募者がどのような姿勢で物事に取り組むのかという点もチェックしています。課題にどのように取り組み、解決策に至るまでどのような思考を経たのか、さらにその結果からどんな学びを得たのかなども見られています。淡々とアルバイトやサークル、ボランティアに参加しているだけでは見えない、自主的に取り組んだエピソードが求められます。
伝える力
ガクチカから、相手に伝える力を見極めることも可能です。ガクチカを聞かれた際、なにをしたかだけでなく問題解決に至った経緯や自身の学んだことを簡潔に、わかりやすく相手に伝える必要があります。自分の人柄や素質などもアピールする力が求められ、これらはビジネスシーンでもおおいに役立ちます。コミュニケーション能力が高い人であれば採用後も社内で円滑にやり取りができるだけでなく、社外とのやり取りでも大きな成果を出すことが期待されます。
ガクチカを見つける方法
ガクチカがない…とお困りの方のために、ガクチカを見つける方法を紹介します。企業が見ているポイントを意識して、ガクチカとしてアピールできるエピソードを考えていきましょう。
感情の動きに注目する
まずは学生生活のなかで、自分の感情が大きく動いた物事を思い出してみてください。アルバイトやサークル、ボランティアなどだけでなく、自分自身の生活全体を振り返ってみることが大切です。アルバイトやサークルはガクチカとして選ぶ人が多く、どこか似たり寄ったりな内容になりがちで、よほど特殊な経験をしていない限り差別化が難しい内容になってしまいます。その場合は、自分の感情にフォーカスして考えることで、自分ならではのユニークなエピソードになります。
「なぜ、それを頑張ろうと思ったのか」「どんな感情の変化がおこったのか」「頑張った結果どのように感じたのか」など、感情にフォーカスすることで、他の人との違いを出すことができます。
自分の中では当たり前のことに注目
定期試験や専攻科目の研究、課外活動などは学生生活を送るうえでは当たり前と思ってしまいがちです。しかし、自分のなかで当たり前と思っていることでも、ほかの人にとっては困難な内容であることが多々あります。また、学生時代サークルで遊んでばかりいた人よりも、学業で成果を出した人のほうが好印象に映る可能性もあります。
自分はなぜその活動に積極的になれたのか、そこからなにを学べたのかは、同じ活動をしていても人それぞれに違います。アルバイトやサークル活動をせず学業に専念していたという方は、そこにフォーカスして自分の気持ちやモチベーションについて考えてみましょう。
ガクチカを書く時の注意点

ガクチカを書く際の注意点として、意識したいポイントを紹介します。
成果の高さや、やったことの大きさだけではダメ
ガクチカを考える際は、成果の高さややったことの大きさだけをアピールしないように注意しましょう。アルバイトで売上をアップさせた、留学経験があるなど、一見特殊に見えるエピソードでも、その結果だけでは企業に「自分はどんな人間なのか」をアピールすることはできません。なにを感じどう動いたのか、そこからなにを学んだのかという、人となりがわかるエピソードを用意することが大切です。
これらが抑えられていないと、ただ自慢しただけで終わってしまいガクチカとしてはいまいちです。挙げられた成果は小さくても、自分が一生懸命取り組んだことを真摯にアピールすれば、企業の採用担当者にも自分の印象を強く残すことができるでしょう。
自己PRと同じ内容にならないようにする
ガクチカは、内容によっては自己PRと内容が被ってしまうこともあります。エピソードや元となる話が被ってしまうこと自体は問題ありませんが、なるべく違う面をアピールできるようにしておきましょう。ガクチカでは、性格や素質をアピールするための内容を意識し、自己PRでは自分の強みのアピールと強みをどう生かしていきたいかを伝えるための内容となるように使い分けましょう。
まとめ
「ガクチカ」を考えるうえで意識したいポイントと、考える際の注意点を紹介しました。ガクチカは今ではほとんどの学生が用意しているエピソードですが、学生時代を振り返っても華々しいエピソードがない…とお悩みの方も多いでしょう。
しかし、一見すると地味なエピソード、自分にとっては当たり前の出来事でも、他人から見ると大きな素質である可能性もあります。どうしても見つけられないという方は、自分だけで考えず周囲に相談してみることもおすすめです。自分なりのオリジナリティの高いガクチカを用意して、就職活動に挑みましょう。
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