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教師がつらくなる瞬間とは?現役教師が教える辛いと感じた時の対処法

教師がつらくなる瞬間とは?現役教師が教える辛いと感じた時の対処法 教師

現役教師として日々奮闘しているみなさん、自分の「心の健康」は守れていますか?

大変な業務をたくさん抱え、つらい思いをしている人も多いのではないでしょうか。

また、教師を目指そうと考えているみなさんも、不安な気持ちを抱えているかと思います。

そこで今回は、教師歴35年を越える現役高校教師である筆者が、教師をしていてつらいと感じた時の対処法についてお伝えします。考え方や対応のしかたを変えるだけでも、つらさはかなり和らぐものです。ぜひ参考にしてください。

教師がつらいと感じる瞬間

ではまず、教師が辛いと感じるのはどのような時か、具体的に見てみましょう。

・保護者からのクレーム
保護者からのクレームは、教師にとって大きなストレスです。自分に非があることへのクレームであれば、もちろん真摯に受け止めて謝罪や反省をしなければなりません。しかし、それ以上に大変なのは理不尽なクレームへの対応です。

筆者の場合は、極度に過保護な保護者から過度な特別対応を求められた経験があります。たびたび電話や面談に対応しなければならず、他の業務で多忙な中時間を取られて疲弊しました。

・残業や持ち帰り仕事が当たり前になっている
これも、多くの教師が苦しんでいることではないでしょうか。

授業の準備、テスト作成、評価、さまざまな書類の作成、多くの会議や研修、生徒指導、保護者対応、部活動指導など、教師の仕事は多岐にわたり、ひとりひとりが非常に多くの仕事を抱えています。「教師の働き方改革」がうたわれ、早めの退勤を呼びかけられても、仕事が終わっていなければ持ち帰ってでも片づけざるを得ません。残業をした分だけ残業代が出るわけでもない現状の中、早朝6時台に出勤し、夜7時8時まで残業することも珍しくはありません。

・生徒との関係
生徒との関係がうまく行かないということは、教師にとっての根幹にかかわり、ある意味もっとも辛いことかもしれません。

成長途上で未熟な生徒たちの中には、大人の常識が通用しない子も多くいます。反抗したりふざけたりして指導にしたがわない生徒に対し、それでも粘り強く指導しなければならないのは非常に骨の折れることです。その人数が多い場合には、授業の成立が危ぶまれる場合もあり、教師にとって日々の大きなストレスになります。

・その他
専門外の部活動を任されて十分な指導ができず、生徒や保護者からの信頼を得られずに辛いという話もよく聞きます。職場が多忙なために皆余裕がなく、教師同士の人間関係がピリピリしてしまうこともあります。また、教師だからとプライベートでも常にきちんとしているような印象を持たれ、周りの目があるところでは完全にリラックスできず、窮屈な思いをすることもあります。

教師をしていてつらいと感じる時の対処法

ここまで見てきたように、教師をしていて辛いと感じることはたくさんあるものです。
そんな辛い時、どのように対処したらいいのかを考えてみましょう。

・保護者からクレームを受けた時
保護者からクレームを受けて辛い時、大切なのは「わが子を心配する保護者の気持ちに寄り添うこと」と、「ひとりで抱え込まないこと」です。

理不尽に思えるクレームをつけてくる保護者も、ほとんどの場合、その根底には「子を思う心」があります。その表現方法が不適切であったとしてもその「心」には寄り添い、抱えている心配を一緒に解消しようという姿勢を示すことで、信頼関係の構築につながることがあります。

また、どんな小さなクレームでも、ひとりで抱えるのはやめましょう。信頼できる先輩教師や管理職に報告し、対処法を相談しながら対応を進めましょう。

・長時間労働で辛い時
残業や持ち帰り仕事が多く長時間労働が辛い、というのは、多くの教師が抱える悩みです。

現状では、これを個人の努力のみで解消することは難しいと思われますが、少しでも改善したいのであれば、まずは「自分よりも仕事の早い同僚のやり方に学ぶ」ことをおすすめします。

同じ程度の仕事量でも人より早くこなせる教師は、「判断や割り切り方が早い」「効率化のためのパソコン等のスキルが高い」ことが多いものです。そうした考え方・割り切り方を学び、仕事に役立つITスキルを身につけることで、現状の改善を目指しましょう。今の自分のやり方・考え方をベストだと思わず、他者に学び変化させていくことを考えましょう。

また、学校によっては同僚と比べて過度な仕事量を任されているケースもあります。そう感じる場合は、抱えきれなくなる前に信頼できる先輩教師や管理職に相談して、仕事分担の見直しをしたほうがよいでしょう。

・生徒との関係がうまくいかない時
生徒との関係がうまくいかず悩んでしまう時は、「自分がどれだけ生徒に興味を持って、理解しようとしたか」を振り返ってみることがまず大切です。筆者の経験では、生徒との関係がうまくいかない時は、生徒とのコミュニケーションが不足していることが多くありました。業務多忙などの理由はありますが、できるだけ生徒たちと話し、様子を観察することや、生徒の目線に下りる努力をすることが大切だと思われます。

また、生徒との関係づくりが上手な同僚や先輩教師がいれば、率直に相談してアドバイスを求めることも参考になるでしょう。

どうしても辛い時は転職するのも選択肢の一つ

ここまでお伝えしたような対処法を試してみても、どうしても辛い…という人もいるかもしれません。そんな場合には、転職をすることも選択肢の一つとして検討してみましょう。

・どのような転職先が考えられる?
「子どもに教える」ということから離れたいのであれば、民間の一般企業等に転職することになるでしょう。自治体の一般事務職の公務員試験を受けて都道府県庁や市役所等で働くという道も考えられます。

一方、「今の職場環境は辛いけれど教えることは続けたい」というのであれば、自分の求める条件に合う私立学校や塾・予備校に移ることを考えましょう。

・どのように転職すればいいのか?
転職を考えるのであれば、「転職サイト」や「転職エージェント」を利用しましょう。

「転職サイト」は、求人情報が集まっているインターネットサイトのことです。自分の好きな時に情報を閲覧し、興味のある求人先に応募することができます。

「転職エージェント」は、登録するとキャリアアドバイザーのサポートを受けられるサービスです。自分の希望を伝えると、アドバイザーが転職先調査を代行し、おすすめの転職先をピックアップしてくれます。また、必要書類や面接のアドバイスを受けることもできます。

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まとめ

教師をしていて辛いと感じる時はどんな時か、そしてその対処法についてお伝えしました。

教師は、生徒の成長に立ち会える、本当にやりがいのある仕事です。ただ、状況や環境によっては辛い思いをすることも多くあり、それは決してあなただけではありません。ひとりで抱え込まず、信頼できる先輩などに相談しながら、対処法を見出していきましょう。また、「どうしても辛いときには転職する道もある」と心に留めておくことで、気持ちが楽になるかもしれません。必要に応じて、そうした情報も集めておきましょう。

この記事を読んだみなさんの気持ちが、少しでも和らぐことをお祈りしています。

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