コラム

高学歴でなくても教師になれる!高学歴であることよりも大切なこと

高学歴でなくても教師になれる!高学歴であることよりも大切なこと 教師

教師になることをお考えのみなさん、ご自身の学歴に関して不安を感じたことはありませんか?自分の出身大学がそれほど有名な大学ではない、偏差値が高くないと考え、それで教師が務まるのだろうかと心配している人もいるのではないでしょうか。

しかし実際には、高学歴でなくても教師にはなれます。今回はその理由を中心に、教師の学歴について考えます。教師の学歴が気になる方はぜひ参考にしてください。

高学歴でなくても教師になれる

では、なぜ高学歴でなくても教師になれるのか、その理由を見ていきましょう。

教員免許を取得すれば教員採用試験は受けられる

教師になるためには教員採用試験の受験が必要ですが、教員採用試験は教員免許を取得しているか取得見込みであれば受験できます。そして、教員免許は教職課程のある大学や短大で所定の単位を履修すれば取得できます。大学の知名度や偏差値はまったく関係ありません。

学歴よりも重視されるポイント

近年の教員採用試験では、学歴以上に「人物」が重視される傾向があります。教師は人を育てる仕事ですので、それにふさわしい人物であるかどうかが大切だということです。

知識を問う試験ももちろんありますが、人物を見るための論文試験や面接試験、模擬授業、場面指導などが、多くの自治体で取り入れられ、選考の重要なポイントとなっています。

高学歴に越したことはないことは事実

もちろん、学歴が高いことは悪いことではありません。学歴が高いということは学力が高いということであり、コツコツと努力を積み重ねてきたことの証明とも言えますから、有利に働く面もあります。人物的に同水準であれば、学歴が高い方がより高評価を得られる可能性もあるでしょう。

高学歴を求められる場合

採用する学校によっては、できるだけ高学歴な教師が求められる傾向もあります。

私立の進学校の場合

私立の進学校では、採用する際に教師の学歴を重要視するところもあります。進学校では在籍する生徒たちが難関大学への進学を目指していますので、それを指導する教師には生徒が目指す大学と同等かそれ以上のレベルを求めるというわけです。たしかに、難関を目指す生徒やその保護者から見ると、偏差値的にそれほど高くない大学出身の先生では不安を感じてしまう、ということはあり得るでしょう。

私立校でも校風がある

ただし、「私立校ではどこも高学歴が求められる」というわけではありません。

私立校にはそれぞれ校風や特色があります。難関への進学を目指すところばかりではなく、地元への進学や就職に強い学校、実業系の技術を身につける学校、スポーツの盛んな学校など、公立校以上にバラエティに富んでいます。その特色によって教師の採用基準もさまざまですので、私立校の教師を志望する場合には、その学校の特色を調べてみましょう。

教師になる上で高学歴であることよりも大切なこと

教師は必ずしも高学歴でなくてもよい、とお伝えしました。では、教師にとって学歴以上に大切なことは何でしょうか。

教師になってからも学び続けるという覚悟

教師として成長するには、自分が未熟であることを自覚し、よりよい指導を目指して常に学び続けようとする覚悟を持つことが必要です。そうした努力を続けることができれば、いずれ人間的にも教育技術的にも成長でき、生徒から見て魅力ある教師となることが期待できます。高学歴にあぐらをかいて努力をしない教師には、成長はありません。

授業を創意工夫できる

勉強が得意で高学歴であっても、生徒への教え方がうまいとは限りません。「学び続ける」ことと重なりますが、常に生徒の目線に下りて、どうしたら生徒が興味を持つか、どうしたら生徒にとってわかりやすくなるかということを考え、試行錯誤しながら創意工夫できることが、学歴以上に大切です。

現役教師が語る、学歴による有利・不利

最後に、教師歴35年超の筆者の経験から、学歴による有利・不利についてお伝えします。

高学歴が優遇されているなと感じた瞬間

筆者は、地方の公立学校と私立学校での勤務経験があります。大学卒の自分よりも大学院卒の同僚のほうが基本給が高い、ということはありましたが、それ以外で高学歴が「優遇」されていると感じたことはありません。

ただし、高学歴だと生徒や保護者から「すごい」と尊敬され、信頼を得やすいという意味では「有利」だと感じたことはあります。しかしそれも、人間性や実力が伴わなければ、結局逆効果となり、意味がありません。

学歴は関係ないと感じた瞬間

以前の同僚に、正反対の教師ふたりがいました。

一人は非常に高学歴でしたがコミュニケーション力が低く、自分のやり方を変える気もない人でした。生徒からも「あの先生の授業はボソボソしていてよくわからない」と不評でした。

もう一人は非常にコミュニケーション力が高く、生徒のこともよく観察して積極的に関わるため人気のある教師でしたが、偏差値的には決して高くない大学の出身でした。彼はICTについて熱心に勉強し、数年後には校内のICT教育の責任者として、校内研修を主導する立場にまでなりました。

このような事例を見るにつけ、教師に学歴は関係ない、「人間性」と「努力」のほうがはるかに大切だと感じます。

まとめ

今回は、教師の学歴について考えました。自分の学歴を心配している教師志望のみなさん、不安は払拭できたでしょうか。

もしこれから大学を目指すのであれば、一生懸命勉強をして難関大学に進学するのは、もちろん素晴らしいことです。しかしそれ以上に大切なのは、教師たるにふさわしい人間性を養い、指導力を高めるための学びを続けることです。どうぞそのことを忘れないでください。

この記事を読んだみなさんが、高学歴であるかどうかに関係なく素晴らしい教師になられることをお祈りしています。

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