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高卒でも教師になることはできるのか?教員資格認定試験で獲得できる免許

高卒でも教師になることはできるのか?教員資格認定試験で獲得できる免許 教師

教師になるには、教職課程のある大学や短大に進学して教員免許を取得するのが一般的です。みなさんの中には、「教師になりたいけれど、自分は大学に進学していないから無理だ」と思っている人もいるかもしれません。

実は、大卒でなく高卒であっても、教師になる道はあります。この記事では、その方法についてお伝えしますので、「大卒ではないけれど教職になりたい」という方はぜひチェックしてみてください。

高卒でも教員免許は取得できる

高卒で教員免許を取得するには、「教員資格認定試験」に合格することが必要です。

この試験に合格すれば、高卒でも「幼稚園」「小学校」「高等学校(情報)」のいずれかの教員免許を取得でき、その上で教員採用試験を受験して合格すれば、教師になることができます。

特別免許状という方法もある

高卒で教師になるには、「教員資格認定試験」に合格する以外に、「特別免許状」を取得する、という方法もあります。「特別免許状」とは、優れた知識経験等を有する社会人等を教師として学校現場に迎え入れるために授与されるもので、任命権者(雇用者)からの推薦により申請できる免許状です。

ただし、特に優れた知識経験があると認められなければならないため、たとえば、「トップアスリートが体育を教える」「民間企業の研究員経験者が理科を教える」といったような、かなり高度で専門的な経験が求められることが多く、一般的には取得が難しいと言えます。

教員資格認定試験とは

教員資格認定試験とは、独立行政法人教職員支援機構という団体が1年に1回実施している試験です。20歳以上の高卒者であれば、誰でも受験することができます。これに合格すれば、大学や短大で教職課程を履修していなくても、「幼稚園」「小学校」「高等学校(情報)」のいずれかの免許を取得することができます。

ただし、幼稚園の場合は、「保育士として3年以上勤務した者(実労働時間の合計が 4,320 時間以上)」という条件もクリアする必要がありますので注意してください。

教員資格認定試験で取得できる免許

教員資格認定試験を受けて取得できる教員免許は、次の3種類です。

幼稚園教諭二種免許状

幼稚園教員資格認定試験に合格すると、「幼稚園教諭二種免許状」を取得できます。ただし、さきほどもお伝えしたとおり、その前提として、まず保育士の資格を取得して3年間の実務経験を積むことが必要です。

小学校教諭二種免許状

小学校教員資格認定試験に合格すると、「小学校教諭二種免許状」を取得できます。その後、各都道府県や私立学校で行われる教員採用試験に合格すれば、小学校の教師として教壇に立つことができます。

高等学校教諭一種免許状(情報)

令和6年度の教員資格認定試験から、「高等学校教諭一種免許状(情報)」取得のための試験が新設されました。この試験に合格後、高等学校の教員採用試験にも合格すれば、高等学校の「情報」の教師になることができます。

特別支援学校の教員資格認定試験は休止

令和5年度までは特別支援学校の教員資格認定試験が行われていましたが、令和6年度以降は「当面休止する」と発表されました。このため、現在は高卒のままで特別支援学校の教師になることはできません。

中学校、高校教師になるには

ここまでご紹介してきた教員資格認定試験では、中学校の教員免許と、高校の情報以外の教員免許を取得することはできません。つまりこれらの免許の取得は、高卒のままでは無理ということになります。教職課程のある大学や短期大学に進学し、所定の単位を履修・修了することが必要です。一般的な大学進学が難しい場合は、大学の通信制課程でも教員免許を取得できるところがあります

まとめ

高卒で教師になる方法についてお伝えしました。取得できる免許に制限はありますが、高卒のままでも教師になる道があることがおわかりいただけたことと思います。

昨今は教師不足が問題視されており、教育現場は意欲ある人材を求めています。「高卒だけど教師になりたい」と考えるみなさんの熱意は、その大きな力となることでしょう。教員資格認定試験の受験や、大学・短大への進学を、ぜひ検討してみてください。

みなさんのご健闘をお祈りしています。

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