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小・中・高校教員の初任給はいくら?地域別や最終学歴別の違いも解説

小・中・高校教員の初任給はいくら?地域別や最終学歴別の違いも解説 教師

教師になることを検討中のみなさんにとって、教師の初任給は気になるところだと思います。

一口に「初任給」といっても、地域や最終学歴によって違いがあります。今回はその点までくわしく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

小・中・高校教員の初任給はいくら?

まず、小・中学校と高校の教員の初任給の全国平均を見てみましょう。

小・中学校教員の初任給

公立学校であれば、小学校教員と中学校教員の給与は同じです。

総務省による「令和3年4月1日地方公務員給与実態調査結果」によると、小・中学校教員の初任給の全国平均は 、大学卒で209,570円、短大卒で186,601円となっています。

高校教員の初任給

同じ調査で高校教員の初任給の全国平均を見てみると、大学卒で209,601円と、小・中学校教員より若干高いもののほとんど差はありません。逆に、短大卒で184,119円と、小・中学校教員よりやや低いという結果が出ています。

一般企業と比べて

ご紹介した教員の初任給は、一般企業と比べてどうなのでしょうか。

厚生労働省による「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、新卒者全体の賃金平均は、大学卒で237,300円、短大卒で214,600円となっており、教員の初任給はそれよりやや低いと言えます。

初任給は基本給+手当

公立学校の初任給は、「基本給」に「諸手当」を加算したものとなります。諸手当には、「通勤手当」「住居手当」などのほか、「地域手当」というものがあります。

「地域手当」は、都市部に勤務する教員に支給されるものです。都市部は地方に比べて物価が高く生活するうえで経済的負担が重くなるため、地域手当はそれを補填する目的で支給されています。

地域別・最終学歴別の初任給

ここで、地域別・最終学歴別の初任給を見てみましょう。

小・中学校教諭高等学校教諭
都道府県名大学卒の初任給短大卒初任給大学卒の初任給短大卒初任給
北海道20.4万円18万円20.4万円17.7万円
青森県20.4万円18万円20.4万円17.7万円
岩手県20.5万円18.1万円20.5万円17.8万円
宮城県21.1万円18.9万円21.1万円18.6万円
秋田県20.3万円17.9万円20.3万円17.6万円
山形県20.7万円18.2万円20.7万円17.9万円
福島県21.5万円19.2万円21.5万円18.9万円
茨城県21.0万円18.8万円21.0万円18.5万円
栃木県21.0万円18.8万円21.0万円18.5万円
群馬県20.9万円18.3万円20.9万円18.3万円
埼玉県21.4万円19.1万円21.4万円18.8万円
千葉県21.1万円18.9万円21.1万円18.9万円
東京都19.7万円18.0万円19.7万円18.0万円
神奈川県20.4万円18.0万円20.4万円18.0万円
新潟県21.0万円18.8万円21.0万円18.5万円
富山県21.0万円18.8万円21.0万円18.5万円
石川県20.4万円18.0万円20.4万円17.7万円
福井県21.0万円18.8万円21.0万円18.5万円
山梨県21.2万円19.0万円21.2万円18.7万円
長野県21.5万円19.2万円21.5万円18.9万円
岐阜県21.4万円18.9万円21.4万円19.2万円
静岡県21.4万円19.2万円21.4万円18.9万円
愛知県21.5万円19.3万円21.5万円18.5万円
三重県21.0万円18.8万円21.0万円18.5万円
滋賀県21.3万円19.1万円21.3万円18.8万円
京都府21.3万円19.0万円21.3万円18.7万円
大阪府20.9万円18.7万円20.9万円18.4万円
兵庫県21.0万円18.8万円21.0万円18.8万円
奈良県21.0万円18.8万円21.0万円18.5万円
和歌山県21.0万円18.8万円21.0万円18.5万円
鳥取県20.8万円18.5万円20.8万円18.2万円
島根県20.5万円18.1万円20.5万円17.8万円
岡山県21.6万円18.9万円21.6万円18.6万円
広島県21.3万円19.1万円21.3万円18.8万円
山口県21.0万円18.8万円21.0万円18.5万円
徳島県21.0万円18.8万円21.0万円18.5万円
香川県21.0万円18.8万円21.0万円18.5万円
愛媛県21.1万円18.9万円21.1万円18.6万円
高知県20.7万円18.5万円20.7万円18.2万円
福岡県21.0万円18.8万円21.0万円18.5万円
佐賀県20.5万円18.0万円20.5万円17.7万円
長崎県20.4万円18.0万円20.4万円17.7万円
熊本県21.0万円21.0万円
大分県21.0万円18.8万円21.0万円18.5万円
宮崎県20.4万円18.0万円20.4万円17.7万円
鹿児島県20.2万円18.0万円20.4万円17.7万円
沖縄県20.4万円18.0万円20.4万円17.7万円
平均20.9万円18.6万円20.9万円18.4万円

私立学校教員の初任給の平均額算出は困難

ここまで公立学校教員の初任給を見てきましたが、私立学校教員の場合はどうなのでしょうか。

私立学校は学校ごとに賃金体系が異なり、地域や最終学歴が同じでも勤務校によって給与が大きく変わるため、初任給についても「平均額」を算出するのは難しく、また、仮に算出してもあまり意味がないと言えます。

そのため、気になる私立学校がある場合は、その学校の求人票に記載のある初任給額と全国平均や上記の地域別・最終学歴別の表の額とを比べてみるといいでしょう。

公立学校教員の給与の特徴

次に、公立学校教員の給与の特徴をお伝えしましょう。

勤続年数の経過で給与がアップ

公立学校教員は地方公務員であり、その給与は勤続年数にしたがってアップします。厚生労働省や国税庁の調査結果を見ると、その上がり幅は全職種の平均以上に大きい傾向があり、令和4年の小・中学校教員のデータを例にとると、20~24歳の平均が272,400円であるのに対し、50~54歳では586,400円となっています。

年に2回のボーナス

公立学校の教員には、年に2回、6月末ごろと12月上旬ごろに、「期末手当」「勤勉手当」という名称でボーナスが支給されます。これは在職期間に応じて支給されるため、4月に着任した初任者の6月のボーナスは、前年度から在職している場合よりも少なくなるのが一般的です。

初任給の低さが気になる方は

学校教員を目指そうと思ったけど、初任給の低さが気になるな…」

そう感じた方は、「教育業界」への就職を考えてみてもいいかもしれません。

学校でなく、塾の講師や家庭教師としても、子どもの教育に関わることはできます。塾講師や家庭教師は学生のタイミングでもアルバイトとして働くことができるため、就職を決める前に一度働いてみるということもできます。

弊社が運営する「学バイト」では、塾講師の求人を数多く取り揃えていますので、ぜひ一度確認してみてください。

教員になる方法

教員の初任給を確認して教員になることを考え始めた方のために、教員になる方法を簡単にご紹介します。

学校の教員となるには、まず、教員免許の取得が必要です。教員養成課程のある大学や短大で学び、教員免許を取得します。通信制大学でも免許を取得できるところがあります。

次に、都道府県や学校法人が実施する教員採用試験を受験して合格する必要があります。

多くの場合は、1次で筆記試験、2次で模擬授業や面接試験が行われます。採用試験に合格すれば、晴れて教員として採用となります。

まとめ

小・中・高校教員の初任給について、地域別や最終学歴別の違いも含めてお伝えしました。

ご自分が教員になったときの給与のイメージが、少しでも湧いたでしょうか。

教員は、決して楽な仕事ではありませんが、誇りをもって携われる、やりがいのある仕事です。給与に納得できたならぜひ挑戦してください。あなたが教壇に立つ日を、未来の教え子たちが待っています。

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