教師として働くうえで、収入面は気になる要素の一つですよね。
なかでも、ボーナスはいくらなのか、自分が受け取っているボーナスはほかの教師と比較してどれくらいなのかが気になる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、教師のボーナスはいくらなのか、ほかの仕事と比較して高いのかを解説します。
教師として働くうえでボーナスなどのリアルな収入も確認しておきたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
教師のボーナスはいつ、どれくらい支給される?

教師のボーナスは、基本的に夏と冬に支給されます。
平均の支給額は給料の4.5ヶ月分ですが、地域や学校によって大きな差がある点は理解しておきましょう。
教師のボーナスについて、詳しく解説していきます。
教師のボーナスは夏・冬の年2回
教師のボーナスが支給されるタイミングは、夏・冬の年2回が基本です。
公務員である教師のボーナスの支給タイミングは、法律や条例をもとに決まっています。
夏のボーナスは6月30日、冬のボーナスは12月10日となることが一般的です。新年度である春に入社したばかりの人に対しては、ボーナスの支給はない、または寸志のみにとどまるケースもあります。
学校によって支給の条件は異なるため、事前に確認しておくことも大切です。
教師のボーナスは給料何ヶ月分か
人事院の調査「令和5年 給与勧告の骨子」によると、教師のボーナスの金額は給料の4.5ヶ月分です。
公務員の給料やボーナスの金額は民間の支給状況に応じて変動するため、2024年は昨年より0.1ヶ月分の引き上げとなりました。
教師の平均給与額が40万4,015円なので、4.5ヶ月分は181万8,067円です。
なお、この金額は年間の支給金額です。
夏に2ヶ月分、冬に2.5ヶ月分など、分割されて支給されることが多く、割合は学校によって変動します。
私立学校のボーナスは学校によって異なる
教師のボーナスの支給額は4.5ヶ月分ですが、これは公立学校に勤務する公務員の例です。
私立の学校は例外として、学校側が自由に給料やボーナスの金額を決定できます。
私立学校の教師の年収は公立学校の教師の年収よりも低いケースもありますが、その分残業手当や休日労働手当、各種手当や福利厚生が充実しています。
ボーナスの金額も公立より高く設定されている可能性もあるため、事前に求人情報を確認したり、問い合わせたりして収入面も把握しておきましょう。
教師のボーナスの平均額はどれくらい?
教師のボーナスの平均額を、過去のデータからチェックしてみましょう。
以下のデータは、令和4年地方公務員給与実態調査を参考にしています。
経験年数別の平均額
教師のボーナスの平均額は、経験年数によって異なります。過去のデータをもとに、勤続年数ごとのボーナスの平均額を解説します。
なお、人事院のデータをもとに夏期ボーナスは2.2ヶ月分、冬期ボーナスは2.3ヶ月分で計算しています。
・小中学校教師の勤続年数とボーナス平均額
勤続年数 | 夏期ボーナス | 冬期ボーナス |
---|---|---|
1年以上2年未満 | 496,608円 | 519,181円 |
2年以上3年未満 | 514,841円 | 538,243円 |
3年以上5年未満 | 545,435円 | 570,227円 |
5年以上7年未満 | 592,462円 | 619,392円 |
10年以上15年未満 | 732,421円 | 765,713円 |
15年以上20年未満 | 824,278円 | 861,745円 |
20年以上25年未満 | 883,949円 | 924,128円 |
25年以上30年未満 | 921,584円 | 963,474円 |
・高等学校教師の勤続年数とボーナス平均額
勤続年数 | 夏期ボーナス | 冬期ボーナス |
---|---|---|
1年以上2年未満 | 499,103円 | 521,789円 |
2年以上3年未満 | 515,779円 | 539,223円 |
3年以上5年未満 | 548,455円 | 573,385円 |
5年以上7年未満 | 595,909円 | 622,996円 |
10年以上15年未満 | 732,641円 | 765,943円 |
15年以上20年未満 | 826,150円 | 863,702円 |
20年以上25年未満 | 896,304円 | 937,045円 |
25年以上30年未満 | 936,933円 | 979,521円 |
全体の平均額
小中学校の教師の平均のボーナス額は158万3,433円です。
さらに、高等学校の教師の平均のボーナス額は166万6,899円です。
高等学校のほうが専門的な知識を求められるほか、業務量などによって給与だけでなくボーナスの金額も高くなるケースが多いです。
上記の数値はさまざまな勤続年数の方を平均した金額なので、勤続年数や経験が浅い場合は平均より支給額が少ないこともあります。
また、私立の学校では給与やボーナスの金額は変動するので事前に確認しておきましょう。
ボーナスの金額例
ボーナスの具体的な金額の例を見てみましょう。
例えば27歳、東京都の高等学校で5年間教師として働いている方の場合、夏・冬のボーナスはともに56万4,080円、年間で112万8,160円でした。
このように夏期ボーナスと冬期ボーナスの金額が一定のケースもあります。
また、教師も一般的な会社員と同様、都心部のほうが給与やボーナスの金額が高く、地方ほど低いこともあります。
教師のボーナスはどうやって決まる?

教師のボーナスはどのように決まるかをチェックしてみましょう。
ボーナスは勤続年数や経験年数のほか、毎月の手当などによっても変動します。
教師のボーナスの仕組み
教師のボーナスは、一般的に「期末手当」と「勤勉手当」の合計によって決定します。どちらも給与の月額をベースにして算出されるため、基本的には勤続年数が多ければ多いほど金額も高くなります。
過去のデータによると、令和6年のボーナスは夏・冬ともに期末手当が1.225ヶ月分、勤勉手当が1.025ヶ月分でした。
ボーナスを上げるには
教師がボーナスの金額を上げるには、勤続年数を増やして毎月の給料の金額を上げるだけでなく、勤務成績を上げることも大切です。
ただ長く在籍するだけでなく、よりよい成績を出すこと、役職につくことなども大切です。
上記で解説した期末手当、勤勉手当とは、6月1日時点、12月1日時点に在籍していた人に支給されるものです。
これらの手当は従来は個人の働きによっては変動しませんでしたが、2000年度から個人の成績も考慮して決定されるようになりました。時代の変化に柔軟に対応していく姿勢も求められます。
教師のボーナスは他の仕事と比べて高い?
教師のボーナスは他の一般的な仕事と比べて高いのかを比較してみましょう。
民間企業と比較し、より高い収入を得るためには何が必要かを解説します。
民間企業と比べて高め
求人サイトであるdodaの調査(https://doda.jp/guide/bonus/)によると、2023年の民間企業のボーナス支給額は107.1万円でした。
教師のボーナスの平均が162万5,166円であることから、教師のボーナスのほうが高いことがわかります。
ただし、教師のボーナスは月給の〇カ月分というカウントをしており、民間企業はこの限りではない点に注意が必要です。民間企業のほうが毎月の給料が高いケースも多く、年収全体で見ると教師のほうが収入が高いとは言い切れません。
教師をめざすなら
教師を目指す方は、まずは塾講師として経験を積み、指導力を磨くこともおすすめです。
塾講師は受講生に指導をおこなうだけでなく、教材の作成や保護者とのコミュニケーション、指導内容の検討など、実際の教師とも似た業務を担当します。
教員免許がなくても塾講師として教育に携わることはできるので、これから教師を目指す方は塾講師の仕事に就くことも検討してみましょう。
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まとめ
塾講師のボーナスについて詳しく解説しました。
塾講師は、民間企業よりも高いボーナスが得られる一方で、その金額は個人の経験や成績に左右されることもあります。
また、勤務する場所が都心なのか地方なのか、学校は公立なのか私立なのかによっても変動します。
求人情報で確認したり、直接問い合わせたりするなどして、働き始める前にボーナスや給与の金額、決定方法をチェックしておきましょう。
以下の記事では、教師の給与に関連する内容をさらに詳しく解説しています。
教師の収入面が気になる方は、ぜひこちらもチェックしてみてください。
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