「ガクチカが進まない…!」とお悩みの就活生のみなさん、それはもしかして、ガクチカの「内容」というより、「基本構成」がわかっていないからかもしれません。ガクチカには、一番伝わりやすい「構成」のパターンがあります。たとえどんなに素晴らしい経験をしていたとしても、構成がまずいとうまくアピールできず、もったいないことになってしまいます。
そこで今回は、ガクチカの基本構成と、書き方のポイントについてお伝えします。ぜひあなたのガクチカ作成の参考にしてください。
ガクチカを書く時の基本構成

それではさっそく、ガクチカを書く時の基本構成をお伝えしましょう。
次の6項目をご覧ください。
・「結論」〜何に力を入れたのか?〜 ・「背景」〜結論に至るまでの背景や動機〜 ・「目標・課題」〜何を掲げ、何を乗り越えたのか〜 ・「行動」〜どのような行動をとったのか〜 ・「成果」〜結果どのような成果を手にしたか〜 ・「学びと自分の強み」〜過程の中で得た学びと強み〜 |
この6つの項目を、この順番に書いていくことで、読み手に伝わりやすいガクチカになります。具体的にどのように書けばいいのか、1項目ずつ解説しますので一緒に確認していきましょう。
「結論」〜何に力を入れたのか?〜
ガクチカは「結論ファースト」です。
「学生時代、何に力を入れましたか?」という問いに対して、「私は〇〇に力を入れました」という結論を最初に明確に打ち出しましょう。
書き方の例
何をしたのかがはっきりわかるように、かつ、一文が長くなりすぎないように、端的に書き出します。
「背景」〜結論に至るまでの背景や動機〜
結論を書いたら、次に、そこに至るまでの背景や動機を述べます。
なぜその活動に取り組むことになったのか、そのいきさつや取り組んだ中での自分の思いをできるだけ詳しく書きましょう。
「目標・課題」〜何を掲げ、何を乗り越えたのか〜
その活動に取り組むにあたって、何を目標としていたのかをできるだけ具体的に書きます。
目標は、可能であれば「簿記1級合格」「売上〇〇%増」など、数値を入れられるとなおよいでしょう。また、目標達成に至るまでにどのような課題(困難)に直面したのかを分かりやすく示しましょう。
「行動」〜どのような行動をとったのか〜
直面した課題に対してどのような「行動」をとったのかを述べます。
この部分はガクチカの中で特に大切な“山場”です。企業側はこの部分であなたの入社後の適性を見ようとしています。企業が求める人材像にマッチすることを意識して、できるだけ詳しく書きましょう。
「成果」〜結果どのような成果を手にしたか〜
行動した結果、どのような成果を上げることができたかを書きます。
この成果は、華々しいものである必要はありません。当初の目標を達成できたならばもちろんそれを書きますが、達成できていない場合も、次に紹介する「学びと強み」につなげて書けば問題ありません。
「学びと自分の強み」〜課程の中で得た学びと強み〜
締めくくりとして、行動を通して得た学びや強みを述べます。
行動の結果、どのような学びや成長が得られたのか、そしてそれが入社後役立つものなのかを企業側は見ています。それが伝わるように書きましょう。
ガクチカの書き方のポイント
次に、ガクチカを書く際に特に注意したいポイントをご紹介しましょう。
具体性を出す
ほかの就活生との差別化を図るには、自分ならではの「具体性」を出すことが必要です。エピソードをできるだけ詳しく述べる、目標や成果を具体的な数字で示すなどを意識しましょう。
塾生の満足度を上げるために、講師同士協力して努力しました。その結果、「勉強が楽しい」という生徒が増え、成績も向上させることができました。
塾生の満足度を上げるために、毎月の講師勉強会を塾長に提案して実施し、指導法の相談や共有を行いました。これを1年間続けた結果、8割以上の塾生の定期テスト成績を向上させることができました。
自己PRとの違いに気をつける
ガクチカと自己PRは、「自分の強みをアピールする」という点では同じに見えますが、似て非なるものですので注意が必要です。
自己PRでは企業側が求める人材像に合う自分の長所や強みをアピールすればOKですが、ガクチカでは、力を入れた具体的な経験談をもとに、あなたの人柄・考え方・行動特性をより深く伝える必要があります。その違いを理解してガクチカを書きましょう。
企業が求める人物像を意識する
ガクチカでアピールする人物像は、もちろん何でもいいわけではありません。しっかりと自己分析していくつかの強みを発見した上で、志望企業が求める人物像と一致するものを選んでアピールする必要があります。
各企業では、求める人材像を採用ホームページなどで打ち出しています。企業理念などと合わせて事前にしっかり読み込み、なぜそのような人材が求められているのかといった背景まで理解した上でガクチカを書くことが大切です。
オリジナリティを出す
魅力的なガクチカにするためには、オリジナリティを意識することが大切です。しかし、特別な経験をしている必要はありません。大切なのは、力を入れた取り組みの中であなたがどのようなことを考え、どんなふうに行動したのかを読み手がイメージできるよう表現することです。そのためにはまず、そのときの自分の感情をじっくり振り返って深掘りしてみましょう。
企業によってガクチカは変えるべき?

複数の企業にエントリーする場合は、ガクチカもその企業の求める人材像に合わせて変えるほうが望ましいといえます。力を入れたエピソードは同じでもかまいませんが、その経験から得た学びや強みが各企業とマッチするよう意識しましょう。たとえば、ゼミでの研究に打ち込んだ経験から、「1つのことに地道に打ち込む忍耐力や集中力を培った」とするか、「研究を通して多くの人と交流し、多様な意見をまとめ上げる力を身につけた」とするかでは印象が変わります。企業に合わせて自分の見せ方を考えましょう。
まとめ
ガクチカの基本構成と、書き方のポイントについてお伝えしました。
構成は武道の「型」のようなものですから、ここで個性を出そうなどと考えず、この通りに当てはめて書いたほうが、読み手にとっても読みやすいガクチカになります。あなたならではの個性は、力を入れた経験を深掘りしてその時の感情や行動をできる限り詳しく伝えることでアピールしましょう。そのためには、自己分析や企業分析も大切です。
この記事に沿って一つひとつ確認しながら、あなたならではのガクチカを作っていってください。応援しています!
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